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大阪・関西万博でのステージに向けて練習する「ナンヨコ BIG BAND Just Friends」のメンバー=2025年5月11日午後6時51分、大阪府和泉市、小田健司撮影
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 5月11日夜、大阪府和泉市の中心部から南へ約7キロの山あいにある廃校の体育館。

 「ワン、ツー、ワン、ツー、スリー、フォー」

 合図を受けて管楽器、ドラム、ベース、ピアノが一斉に響き出す。

 14人の真ん中でトランペットを吹くのは、音楽の教員だった浅海光悦さん(76)。3月に廃校となったこの南横山小学校でも、14年間勤めた。

 力強い管楽器の音色に、パーカッションの効果的なリズムが合わさる「A列車で行こう」。エネルギッシュで耳に残るリフが繰り返される「イン・ザ・ムード」。

 かなり良くなった。浅海さんは、40代になった教え子たちのジャズに手応えを感じていた。

 体育館に掲げられているのは「輝け!南横の宝」「心をひとつに」などと書かれた複数の横断幕。本番の舞台は、18日だ。

めぐってきた万博の大舞台

 「ナンヨコ」の卒業生6人が居酒屋に集まったのは、1年余り前のこと。話題は、学校再編で約140年の歴史に幕を下ろす母校の閉校式で何かできないか、だった。

 「ジャズバンド、できんかな」。そう切りだした橋本和昌さん(46)は、6年生だった時にみんなで立ったステージを、思い出していた。

 1990年に大阪で開かれた「国際花と緑の博覧会」(花博)。その会場で、小学生ジャズビッグバンドとして来場者をわかせた記憶だ。

 南横山小では浅海さんが赴任…

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